では、実際に左手のアレンジを実践的に発展させていきましょう。
この記事ではBメロとサビのアレンジを中心に取り上げます。Aメロはこちらの記事で掘り下げていくのでチェックしてみてください。
この記事のポイント
- 実践的な左手の使い方やアレンジ方法がわかる。
- 左手のアレンジの変化が伴奏にどのような影響を与えるのかがわかる。
1.Bメロのアレンジ
Bセクションの左手のアレンジを3パターン紹介します。色々な音使いをしているので、音使いの違いに着目しながら、雰囲気の変化を感じてください。
アレンジ例①
ルートの単音弾きでとてもシンプルなパターンです。1番の序盤はこれくらいシンプルでもよいですね。
アレンジ例②
オクターブ上の音を混ぜてみました。特に後半はサビに向かう勢いがます場所なので、多めに取り入れるのはアリです。
アレンジ例③
4小節目にオクターブしたの音、他にも5度の音を混ぜています。多くは入れすぎないことがポイントです。
2.サビのアレンジ
次のサビのアレンジを見ていきましょう。Bメロ同様、左手の音使いがどんな変化を生み出していくのか感じてみてください。
アレンジ例①
Bメロより1オクターブ低くすることでどっしりとした雰囲気になっていますね。低音域をうまく使えば、セクションごとのメリハリを作ることができます。
アレンジ例②
オクターブ上の音や5度の音を混ぜてみました。リズムをより感じやすくなったかと思います。
アレンジ例③
左手はオクターブ下の音を入れたり、右手の転回形を変えたりしてみました。同じコード進行でもほんのちょっとの工夫でこのように違った雰囲気を作ることができます。
サビは1曲の中で何度も登場するので、このような変化を加えていくとよいですね。
3.左手の音使いのポイントと注意点
左手の音使いををうまく使うためのポイントと注意点を解説します。
- 同じ音使いを連続させない
- 雰囲気を壊さない音使いを心がける
それぞれ見ていきましょう。
1. 同じ音使いを連続させない
同じ音使いを連続させると、逆に単調な演奏になりがちです。下記の例を聞いてみてください。
左手がとても忙しく動いているのがわかるかと思います。音を入れられるからといって、詰め込みすぎることは逆効果になることがあります。
演奏の難易度が上がっても、連続させると単調な雰囲気になりかねません。アレンジする際には十分注意しましょう。
2. 雰囲気を壊さない音使いを心がける
低い音域はサウンドの雰囲気に大きな影響を与えます。「1. 同じ音使いを連続させない」とも関係がありますが、音使いは常に雰囲気を考えて決めていくことが大切です。
ルート弾きはもっとも雰囲気を壊しづらいため、最初はルート弾きを中心に構築してみるといいでしょう。そこから少しずつ色々な弾き方を追加していくとまとまりやすいと思います。
自分なりに試行錯誤してかっこいい左手のアレンジを目指してみてください。
まとめ
左手の音使いは、ピアノ伴奏の躍動感を生み出すために欠かせません。
紹介したアレンジ例をそれぞれひとつずつでもよいので練習してみると左手の感覚が掴みやすくなると思います。ぜひトライしてみてくださいね!
こちらに左手の使い方を覚えるためのエクササイズも用意しています。並行して練習するのもおすすめです。