ピアノ伴奏

ピアノ伴奏

02. ピアノ伴奏の構築手順とステップ

この記事は約 2 分で読めます。

ピアノ伴奏はどのようなステップで構築していくのかを見ていきましょう。

この記事のポイント

  • ピアノ伴奏とはどういうものかがわかる。
  • 伴奏を構築していくステップや手順がわかる。

1.ピアノ伴奏とは?

ピアノ伴奏とは、その名のとおりピアノで歌やメロディ楽器の伴奏をすること。また、「弾き語り」とは、歌い手がひとりで楽器を弾きながら歌うことを指します。

いずれもピアノが活躍する演奏スタイルですが、弾き語りは楽器を弾きながら演奏する分、難易度があがりますね。

では、ピアノの伴奏についてより具体的に掘り下げていきましょう。

1. 音楽を構成する要素

まず、音楽を構成する3つの要素を理解しておきましょう。

音楽の3要素

音楽とは「メロディ」「ハーモニー」「リズム」という3つの要素で構成されており、どれかひとつが欠けても成り立ちません。それぞれの要素の特徴をつかんでいきましょう。

a. メロディ

メロディとは、音楽の中で主役であり一番耳に残る部分です。歌詞に合わせて歌われる歌こそメロディですね。

また、歌のない楽器だけで演奏された曲を「インストゥルメンタル(略してインスト)」といいますが、歌がなくても楽器がメロディを担当することが多くあります。

b. ハーモニー

ハーモニーは、複数の音を同時に鳴らした状態のことです。主に「和音」や「コード」といった言葉で説明されます。ハーモニーには、美しさ・壮大さ・さわやかさといったような雰囲気や、悲しい・楽しいといった感情を表現するために欠かせない要素です。

c. リズム

リズムは、音楽の時間的な要素のこと。主にテンポや拍子、ビートといった音の動きを表すものです。音楽に合わせてつい身体が動く感覚はまさにリズムからきているものです。

メロディもハーモニーもリズムがないと機能しません。リズムは曲のまとまりや力強さ、ノリといったものを表現するのに非常に重要な要素です。

2. ピアノ伴奏のやること

ピアノ伴奏とは、基本的に3要素の中の「リズム」と「ハーモニー(和音)」の部分を担当します。言い換えるなら、伴奏とは和音とリズムパターンの組み合わせによってできているわけです。

  • 和音:指定されているコードの押さえ方
  • リズム:曲の雰囲気に合ったリズムパターン

魅力的な伴奏にするために、常にこの2点を意識していきます。

次に、具体的にどのようなステップで伴奏を完成させていくかを見ていきましょう。

3.ピアノ伴奏の構築ステップ

具体的なやり方はカリキュラムの中で解説していきますが、伴奏を構築するステップは以下のとおりです。

  • STEP0:楽曲の全体像を把握する
  • STEP1:コードの押さえ方を決める
  • STEP2:伴奏パターンを決めて組み合わせる
  • STEP3:音楽的なアレンジやテクニックを加える
  • STEP4:イントロやアウトロなどのインスト部分をアレンジする

楽曲の難易度や演奏者のレベルにかかわらず、基本的にはこのステップで進めていきます。

この手順で伴奏をアレンジしていくと、楽譜がなくても演奏できる感覚を掴むことができます。数曲覚える頃には、楽曲の見え方が明らかに変わり、スムーズに伴奏できる状態になっているでしょう。

それぞれのステップをくわしく見ていきましょう。

STEP0:楽曲の全体像を把握する

楽曲を弾く前に、まず全体像を把握しましょう。楽曲の全体像とは、以下のようなものを指します。

  • キー
  • テンポ
  • 曲の構成
  • コード進行の特徴と共通点や類似点

楽曲を構成している上記の要素を一番最初に書き出し、把握しておきましょう。これらを明確にすることで、楽曲を効率的かつ効果的に習得できます。

例えるなら、楽曲の地図を作るようなものです。情報を揃った状態で全体像を掴んでおくと、とてもスムーズに進めることができます。

STEP1:コードの押さえ方を決める

実際に楽曲の音を覚えていくステップです。最初に、「ハーモニー」に相当する和音(コード)の押さえ方を決めます。コードを鍵盤上でどのように音を配置するかを決めるということです。

楽曲の和音を示すコード記号に沿って、セクションの雰囲気やメロディとのバランスを考えて押さえ方を決めていきます。

STEP2:曲に合った伴奏パターンを決めて組み合わせる

曲調を決めるもう一つ大きな要素となる「リズム」。その中で「ビート」に相当するリズムパターンを決めます。バンド演奏ではドラムが担当することが多いですが、ピアノだけでも曲に合った伴奏パターンを作ることが可能です。

基本的なリズムパターンを決めて、STEP1で決めた押さえ方を当てはめていきます。その後は、全体の流れを見ながら組み合わせを変えたりして、音楽的な構成を作っていきます。

STEP3:より音楽的なアレンジやテクニックを加える

STEP1・2だけでも概ね曲の土台が出来上がります。ここからはさらに伴奏を音楽的に発展させるために、アレンジやテクニックを加えていきます。

  • 左手の使い方
  • アルペジオなどの分散和音
  • フィルインなどのフレーズ

実際に楽曲を通して、いろいろなアレンジのテクニックをご紹介していきますので楽しみにしていてください。

STEP4:イントロやアウトロなどのインストセクションをアレンジする

最後にイントロやアウトロ・間奏などのインストセクションのアレンジに取り組みましょう。

インストセクションはピアノだけでメロディ・ハーモニー・リズムの3つを表現するため、演奏難易度が上がります。

こういった難解なセクションは、下手に最初に取り組むと完成が遅れてしまう可能性があります。挫折しやすくなるため、ある程度キーのスケールやコードに慣れてきたであろう、最後に取り組むのがよいでしょう。

まとめ

ピアノ伴奏の基本的な考え方、伴奏の構築方法について解説してきました。

この後のカリキュラムでは最初にSTEP1〜4の内容を解説していくので、伴奏の基本的な構築方法を覚えてきましょう。「STEP0:楽曲の全体像を把握する」は実際に楽曲のアレンジをする実践編で解説します。

この記事のポイント

  • 音楽の3要素は「メロディー」「ハーモニー」「リズム」、ピアノ伴奏は「ハーモニー」「リズム」を担当する。
  • コードの「押さえ方」とビートを決める「リズムパターン」を組み合わせて伴奏は構成されている。

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