ピアノ伴奏

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05. コードの押さえ方基礎③音域の活用

この記事は約 3 分で読めます。

コード伴奏を考えるときに必ず意識しないといけないのが「音域」です。

同じ押さえ方でも弾く音域を変えるだけで雰囲気が大きく変わります。この雰囲気の違いをしっかり理解して、適切な音域を選択することもコード伴奏のアレンジの一環です。

この記事では音域の特徴と雰囲気の違い、その使い方について解説していきます。

この記事のポイント

  • 音域の特徴ができて、雰囲気の違いがわかる。
  • 音域の使い方や場面での活用方法がわかる。

1.音域の特徴と雰囲気

音域とは、ピアノで弾くことができる「音の高さの範囲」です。

音域の特徴を理解して適切に使い分けることで、伴奏の雰囲気をコントローできます。

ここでは、低い音域、中間の音域、高い音域の3つに分けて解説していきます。それぞれの特徴と曲に与える影響について見ていきましょう。

1. 低い音域の特徴

低い音域は、ピアノの左側の鍵盤で弾かれる部分です。主に「大きさ・重さ・深み」といった雰囲気を作りだすことができます。

低い音域でのコード演奏のサンプルを聴いてみてください。

重たくて重厚な雰囲気がありますね!低い音域はこのように響きが大きいため、迫力や盛り上がりを演出する際に使用すると効果的です。

2. 中間の音域の特徴

中間の音域は、ピアノの中心部分で演奏されます。バランスがとりやすく、最も多用される音域です。

中間の音域は、ほどよい明るさとほどよい低さを持っています。伴奏でもっともよく使われる音域です。

3. 高い音域の特徴

高い音域は、ピアノの右側の鍵盤で弾かれる部分です。

クリアでシャープな響きが特徴で、明るくキラキラとさせたい場面や静かな場面などによく使われます。ソロなどでフレーズを際立たせるのにも適しています。

2.音域の広さが作り出すダイナミクス

音域は高低だけでなく、音域の広さも曲の印象に大きく影響します。この広さとは右手と左手の間隔のことです。

ピアノの低音から高音までどれだけの範囲を使うかによって、曲のダイナミクスをコントロールすることができます。

1. 広い音域の効果

ピアノで広い音域を使うと、曲がとてもダイナミックになります。

先ほどの低い音域で弾いたものの右手を1オクターヴ上げた状態です。さらに迫力が増しましたね。

低音から高音まで幅広く使うと、このように迫力のあるサウンドを作ることができます。強い印象を残したいときに効果的です。

ただし、歌への影響も大きいため、歌を邪魔しない間奏やアウトロなどの盛り上がる場面で使うとよさそうです。

2. 狭い音域の効果

一方、狭い音域を使うと、曲は内省的な雰囲気になり、より落ち着いた感じを作り出すことができます。

中間の音域で弾いたものの左手をできるだけ右手に近づけて弾いています。より落ち着いた雰囲気になりましたね。

右手と左手の間隔を狭くする手法は、静かな場面を演出したい時に効果的です。

まとめ

「音域」について解説してきました。

音域の選択はピアノ伴奏のアレンジの雰囲気や表現に直結するとても重要な要素です。まずは低い音域・中間の音域・高い音域それぞれの雰囲気を押さえておきましょう。

この記事のポイント

  • 中間の音域は伴奏の基本音域、重さや迫力を出すなら「低い音域」、きらびやかさを出すなら「高い音域」。
  • 演奏の抑揚や迫力をコントロールするために、音域の広さと狭さを意識しよう。

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