ピアノ伴奏

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【実践①キセキ/Greeeen】01:楽曲の全体像を把握する

この記事は約 5 分で読めます。

今回は、「STEP0:楽曲の全体像を把握する」について実際に課題曲を使ってやっていきましょう。

楽曲の全体像とは主に以下のような要素のことです。

  • キー
  • テンポ
  • 曲の構成
  • コード進行の特徴と共通点や類似点

今回からGReeeeNの「キセキ」のコード進行を題材に、伴奏を完成させるステップを解説していきます。

ここからのステップは必ず実践しながら取り組んでください。実践することで知識や演奏が身についていきます。難しければ、何度も復習しながらクリアしていってください。

この記事のポイント

  • 楽曲の全体像を把握する方法がわかる。
  • 構成やコード進行を見る際のポイントがわかる。

1.キーを確認する方法

キーを確認する方法はいろいろありますが、以下の順番がおすすめです。

  1. 楽譜を参照する
  2. コードサイトを参照する
  3. メロディーを弾いてメジャースケールを特定する

キーの特定は初級者には難易度が高いため、楽譜がある曲から取り組むのがベストですが、それぞれのやり方について見ていきましょう。

1. 楽譜を参照する

もっともおすすめなのは、市販されている楽譜・楽譜が掲載されている歌本でキーやコードを確認することです。市販の出版物には以下のようなメリットがあります。

  • キーが特定できる情報が書かれている(Key=●や調号など)
  • コード進行が記載されている
  • 出版前にチェックされているため、内容の信憑性が高い

稀にコード進行の記載がない楽譜があります。必ずコードの記載がある楽譜を選ぶようにしてください。

今回の課題曲「キセキ」は、こちらでマスターリズム譜を用意しました。

クリックすると大きな画像が表示されます。

このように事前にマスターリズム譜が準備されていると、のちのちの作業が進めやすくなるのでおすすめです。

マスターリズム譜の作り方はこちらの記事で解説しています。また、調号からキーを確認する方法はこちらの記事で解説しています。

2. コードサイトを参照する

次におすすめなのはコードサイトを見ることです。最近は曲のコード進行を掲載したサイトが多数あります。以下に代表的なものをまとめます。

ChordWikihttps://ja.chordwiki.org/掲載曲数2万曲強。
掲載数は少ないが、オリジナルキーのコード進行・テンポ・拍子などが確認できる。
コード進行の精度も割と高め。ただしキーの変更ができない。
楽器.mehttps://gakufu.gakki.me/掲載曲数7万曲以上、国内最大の歌詞&コードサイト。
コードの精度はまあまあ高め。視認性が高く、キー変更もわかりやすい。
U-フレットhttps://www.ufret.jp/楽曲数7万曲以上。
楽器.meに並ぶ国内最大の歌詞&コードサイト。
楽器.meよりコードの精度はやや劣る印象だが、他のサイトで掲載されていない楽曲がある。

キーの特定に関していえば、この中でもっともおすすめは「ChordWiki」です。

オリジナルキーのコード進行が載っているだけでなく、テンポやキーの情報・拍子などまでまとめられており、もっとも音楽的なサイトです。最初はこのサイトを見るとよいでしょう。

それ以外のサイトではコードネームと歌詞は記載されていますが、デフォルトで移調されていることがあります。一度オリジナルキー(±0)に設定した上で下記の表を参照してください。

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序盤(イントロやAメロなど)のコード進行を抜き出して、どのダイアトニックコードが含まれているかを確認するとキーの特定がしやすくなるでしょう。

※ただし、このやり方は初級者には難易度が高いです。また、曲の中で転調する楽曲もあるので注意が必要です。

3. 曲のメロディーを鍵盤で弾いてみる

メロディーを鍵盤で弾ける人は、実際にメロディーを弾いてみましょう。

メロディーで使われている音が下記のどれかに当てはまります。これもAメロとBメロなど楽曲の序盤のメロディーで確認してみるとよいでしょう。

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このやり方もやはり初級者には難易度が高いです。難しい方は楽譜を準備するのがよいですね。

2.テンポを確認する

テンポを確認するおすすめの方法は「メトロノームアプリ」です。

Metronome: Tempo Lite
開発元:Frozen Ape Pte. Ltd.

このアプリはシンプルな操作性ながら、テンポ測定や拍抜きなどトレーニングに必要な機能をすべて備えたアプリです。とても重宝するのでぜひインストールしておいてください。

テンポの測定方法については下記をご確認ください。

楽曲を再生しながら、アプリ画面の「TAP」をリズムに合わせて叩いてみましょう。何回か叩いているうちに数値が楽曲のテンポに近づいていきます。

ある程度数値が一定になってきたら、楽曲に合わせてメトロノームを再生します。メトロノームが早ければテンポの数値を遅く(ー)、逆に遅ければ早く(+)を繰り返して、楽曲に近いテンポを探ってみましょう。

特定できたテンポをメモしておきましょう。

この数値はだいたいで大丈夫です。ある程度のテンポがわかっていると練習がやりやすくなります。

3.楽曲の構成を確認する

次に、用意したマスターリズム譜を使って楽曲の構成を確認していきましょう。

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まずは反復記号の位置を確認して、「どのように進行しているか」をチェックしましょう。

楽曲の進行が把握できたら、「どのようなセクション構成になっているか」を書き出してみてください。下記と一致していれば大丈夫です。

キセキの進行

Intro ⇒ A ⇒ B ⇒ サビ(1カッコ〜リピート記号でAに戻る) ⇒ A ⇒ B ⇒ サビ(2カッコ〜Cに進む) ⇒ C ⇒ Inter ⇒ 3サビ ⇒ 4サビ ⇒ Outro

4.コード進行を確認する

最後にコード進行を確認していきます。

コード進行はひとつの楽曲内で何度も繰り返されることが多いです。この時点でコード進行がどういうものかわからなくても、「進行の共通点や類似点」に気づいていくことがポイントです。

1. セクションごとの進行をチェックする

最初にセクションごとのコード進行をチェックしてみてください。共通する進行や類似する進行が出てくるはずです。それらをグループ分けしてみましょう。

  • Intro・A・Outroは完全に一致
  • サビはほぼ一致、Interはサビに類似
  • Bはサビに類似しているが、やや異なる
  • Cと4サビ後半は類似

という風に、ざっくりでよいので特徴を見つけていきましょう。上記の特徴から4つに色分けしてみました。

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1番(Intro・A・B・サビ)が理解できれば、楽曲の8割以上のコード進行が演奏できるということになりますね。

2. ダイアトニックコード以外をチェックする

楽曲のほとんどがダイアトニックコードで構成されていますが、一部それ以外のコード(「ノンダイアトニックコード」といいます)が含まれている場合があります。

では、ノンダイアトニックコードに丸をつけていきましょう。

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  • Eaug
  • E
  • Fm
  • Ab
  • Bb

上記のコードが何度も登場していることから、ノンダイアトニックコードにも傾向があることがわかりますね。

楽曲を演奏するためには、ダイアトニックコードに加えて上記5つのコードを押さえられればよいわけです。

まとめ

楽曲の全体像の把握について解説してきました。このように全体像が見えると、思ったほど複雑な楽曲ではないことがわかります。

基本的には1番が理解できれば、大抵の楽曲の8割が演奏できます。

今回の課題曲でも、まず1番(Intro・A・B・サビ)のコード進行を確認していきましょう。1番が理解できるようになった頃には、2番以降やCといった他のセクションにも対応できる力がついています。

ひとつずつクリアしていきましょう!

この記事のポイント

  • マスターリズム譜がない場合は、市販の楽譜やコードサイトを活用しよう。
  • 全体像の把握のポイントは「セクション構成」と「コード進行の共通・類似点」を洗い出すこと。
  • 基本的に1番が理解できれば、楽曲の8割以上が演奏できる。

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