ピアノ伴奏

ピアノ伴奏

06. 伴奏パターン①基本パターン

この記事は約 4 分で読めます。

まずは最も代表的で基本的な伴奏パターンを解説していきます。基本的な伴奏のパターンはさほど多くありませんが、伴奏を発展させていくためにしっかり理解しておく必要があります。

同時に下記の記事でリズムへの理解を深めておくとよいでしょう。

この記事のポイント

  • 基本的な伴奏パターンがわかる。
  • 伴奏パターンによる雰囲気の違いがわかる。
  • 伴奏パターンをどのように使えばよいかがわかる。

1.大定番のリズムパターン

ピアノの伴奏パターンには「定番の型」のようなものがあり、それらをベースにしてアレンジしていくケースが多いです。

まずは大定番の伴奏パターンを3つ紹介します。

  1. 4分弾きパターン
  2. 8フィールパターン
  3. シェイクビートパターン

それぞれを解説していきますね。

1. 4分弾きパターン

言わずと知れた王道パターンです。

このように4分音符でリズムを刻むことから「4分弾き」と呼ばれます。

とてもシンプルですが、かなり汎用性が高く、最初にマスターすべき奏法です。主にスローテンポからミディアムテンポ中心に使用されます。

2. 8フィールパターン

2拍目ウラの8分音符のリズム(※)が、4分弾きにはないリズムの推進力を生み出しています。このパターンは、ミドルテンポからアップテンポの8ビート系の楽曲で用いられます。

※この拍が置き換えられたような変則的なリズムのことを「シンコペーション」と呼びます。

3. シェイクビートパターン

8フィールと16フィールの中間のようなリズムパターンです。スローからミドルテンポで用いられ、4分弾きと併用して使うことが多いです。曲調によっては16分音符をハネて演奏することもあります。

「4分弾き」や「8フィール」と比べると難易度が上がりますが、ぜひ習得したいパターンです。

2.白玉系アプローチ

次に白玉系アプローチについて解説します。定番のパターンに加えて、白玉系のアプローチを組み合わせるとより豊かな伴奏の流れを作ることができます。

詳しくみていきましょう!

1. 白玉とは?

音楽でよく表現される「白玉(しろたま)」とは全音符や二分音符のことを指します。演奏においては、厳密に音符の種類を指しているわけではなく、白玉音符を用いたパターンや表現のことだと思ってください。

ただコードを鳴らすだけと思われるかもしれませんが、楽曲の静かな場面で多く用いられます。前述した定番のパターンと組み合わせて、セクションごとのメリハリや音楽的な流れを作ることができます。

「白玉」は正式な音楽用語ではありませんが、かなりポピュラーな表現なので覚えておきましょう。

2. 白玉系アプローチとは?

白玉系のアプローチには以下のようなものがあります。

  1. 全音符
  2. 付点2分音符
  3. 2分音符

上記の音符で演奏すると、単純に音数が減るので通常のパターンとの対比が作れます。

白玉系アプローチはコードの長さ(拍数)によって、下記のように変わるので、コード進行に合わせて使い分けるとよいでしょう。

コードの拍数 音符の種類
4拍チェンジ 全音符・付点2分音符
2拍チェンジ 2分音符

では、それぞれがどんな雰囲気になるのか聞き比べてみましょう。

a. コード4拍チェンジ(全音符)

リズムは感じづらいですが、歌に寄り添いやすい弾き方です。

b. コード4拍チェンジ(付点2分音符)

 

4拍目に音を入れるとリズムがわかりやすくなります。コードチェンジ手前に左手で8分音符を加えると、よりリズムが感じやすくなりますね。

c. 2拍チェンジ(2分音符)

2分音符なので、コード進行を2拍単位にしてみました。

コードをなぞっているだけですが、実際にはよく使われている弾き方です。

このように白玉系パターンはコード進行や楽曲の雰囲気によって弾き方が変わります。いろいろな楽曲を通して間隔を掴んでいきましょう。

3.リズムパターンを当てはめる考え方

ここまで紹介してきたリズムパターンを楽曲に合わせて使用していくには、リズムの雰囲気を掴む必要があります。

検討がつかない人は、下記を目安にして当てはめるところから始めてみてください。

  コードチェンジ4拍 コードチェンジ2拍
SLOW

4分弾き
8フィール
シェイクビート

4分弾き
シェイクビート
MID 8フィール
シェイクビート
4分弾き
シェイクビート
UP 8フィール 4分弾き
8フィール※

コードチェンジの間隔が「4拍」か「2拍」、テンポが「SLOW」「MID」「UP」で分類したものです。もちろん、一概にこの通りになるとは限りませんが、考え方のヒントとして覚えておくとよいと思います。

こう見ると、4分弾きは曲調を選ばず万能であることがわかります。

※8フィールパターンはシンコペーションという弾き方をするため、「UPテンポ」と「コードチェンジ2拍での8フィールの組み合わせ」では、コードチェンジは2拍ではなく1拍半になります。

この考え方を参考に、実際の楽曲ではどのようにパターンを組み合わせていくのか考えていきましょう。

まとめ

定番の伴奏パターンと、白球系パターンについて解説してきました。

実際に楽曲で使っていく中で段々理解できていくものなので、まずは定番3パターンを覚えておくようにしましょう。

この記事のポイント

  • 代表的な伴奏パターンは「4分弾き」「8フィール」「シェイクビート」 の3種類。
  • 白玉系アプローチとパターンを組み合わせて伴奏を作る。
  • 伴奏パターンを考えるとき、「テンポ」と「コードチェンジの拍数」で考えてみると掴みやすい。

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