導入・基礎知識

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05.四和音を登場頻度別で紹介!構成音や読み方まで徹底解説

この記事は約 5 分で読めます。

初心者の方へ

四和音は中級者以上のコンテンツで本格的に登場するので、初心者の方は飛ばしても構いません。中級者向けカリキュラムに進んでから改めてこのページで学習してください。

今回は四和音について解説していきます!

四和音になるとコードネームの種類が一気に増えるだけでなく、押さえ方や響きも複雑になっていきます。

そんな四和音を登場頻度別で解説していきます。まずはどういったものがあるのかを知り、その特徴を覚えていきましょう!

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まえば

和音を覚えるコツは、自分でも楽器を鳴らしてみること!構成音や響きの特徴を感じながら進めてみてくださいね!

四和音(読み)登場頻度
△7(メジャーセブンス)★★★★★
7(セブンス)★★★★★
m7(マイナーセブンス)★★★★★
m7(b5)(マイナーセブンス・フラットファイブ)★★★★☆
dim7(ディミニッシュセブンス)★★★★☆
7(sus4)(セブンスサスフォー)★★★★☆
m△7(マイナーメジャーセブンス)★★★☆☆
6(シックス)★★★☆☆
m6(マイナーシックス)★★★☆☆
aug7(オーグメントセブンス)★★☆☆☆
aug△7(オーグメントメジャーセブンス)★★☆☆☆

この記事のポイント

  • 四和音の種類と登場頻度がわかる!
  • 四和音それぞれの特徴や構成音がわかる!

1.主役的な四和音(頻度:★★★★★)

まずはもっとも登場する3つの四和音を紹介します。

  • △7(メジャーセブンス)
  • 7(セブンス)
  • m7(マイナーセブンス)

これらの和音はいわば主役的な四和音です。楽曲のコード進行の大半は、メジャーやマイナーに関連するこれらのコードが必然的に登場回数が多くなります。

ひとつずつ見ていきましょう!

△7(メジャーセブンス)

メジャーセブンスは、メジャーコードに「長七度」の音を加えたもの。

メジャーコードより爽やかで清涼感のあるサウンドが特徴です。

メジャーコードの第五音に「半音4つ(長三度)」の音程を加えた形でもありますね。

半音4つ(長三度)+半音3つ(短三度)+半音4つ(長三度)

7(セブンス)

セブンスは、メジャーコードに「短七度」の音を加えたもの。別名「ドミナントセブンス」とも呼ばれます。

メジャーコードの第五音に「半音3つ(短三度)」の音程を加えた形でもあります。

第三音と第七音で形成される「減五度」の音程は「トライトーン」とも呼ばれる不安定な響きを作り、完全五度下の和音に進行したい特性があります。(例:G7→C)

半音4つ(長三度)+半音3つ(短三度)+半音4つ(長三度)

m7(マイナーセブンス)

マイナーセブンスは、マイナーコードに「短七度」の音を加えたもの。マイナーコードより暗さがやわらいだサウンドです。

マイナーコードの第五音に「半音3つ(短三度)」の音程を加えた形でもあります。

半音3つ(短三度)+半音4つ(長三度)+半音3つ(短三度)

2.名脇役の四和音(頻度:★★★★☆)

次に紹介するのは、登場頻度はやや減りますが非常に重要な四和音です。

  • m7(b5)(マイナーセブンス・フラットファイブ)
  • dim7(ディミニッシュセブンス)
  • 7(sus4)(セブンスサスフォー)

これらの和音は、引き立て役としての欠かせない四和音です。その存在感はまさに名脇役といえるでしょう。主役的が効果的に活かされるために使われることが多く、非常に重要な和音です。

m7(b5)(マイナーセブンス・フラットファイブ)

マイナーセブンスフラットファイブは、マイナーフラットファイブ(別名ディミニッシュ)に「短七度」の音を加えたもの。

マイナーフラットファイブの減五度に「半音4つ(長三度)」の音程を加えた形でもあります。

半音3つ(短三度)+半音3つ(短三度)+半音4つ(長三度)

dim7(ディミニッシュセブンス)

ディミニッシュセブンスは、マイナーフラットファイブ(別名ディミニッシュ)に「六度」の音を加えたもの。不穏でサスペンス的な響きが特徴です。

マイナーフラットファイブの減五度に「半音4つ(長三度)」の音程を加えた形でもあります。

ディミニッシュセブンスは全て「半音3つ(短三度)」の堆積によって作られていることも押さえておきましょう。

半音3つ(短三度)+半音3つ(短三度)+半音3つ(短三度)
https://keys-met.com/wp-content/uploads/2024/03/maebayoshiaki2-2-300x300.jpeg
まえば

「マイナーフラットファイブ」と「ディミニッシュ」の2通りの呼び方があるのは、四和音になった際に音程の組み合わせで名前が変わるから、とも考えられますね!

7(sus4)(セブンスサスフォー)

セブンスサスフォーは、セブンスの第三音(3rd)を4度(4th)に置き換えたもの。

セブンスの代用としてよく使われるコードです。セブンスより洗練された響きが特徴です。

※サスフォーの詳しい解説はこちら

3.使い方で絶大な効果を得られる四和音(頻度:★★★☆☆)

次に紹介するのは、楽曲の雰囲気によっては欠かせない四和音です。

  • m△7(マイナーメジャーセブンス)
  • 6(シックス)
  • m6(マイナーシックス)

これらのコードたちは特徴的な響きでメロディーとの調和が難しく、使用頻度としては少なめです。

ただ、これらのコードにしか出せない特有の雰囲気があるため、ゆくゆくは使えるようにしていきたい和音です。

m△7(マイナーメジャーセブンス)

マイナーメジャーセブンスは、マイナーコードに「長七度」の音を加えたもの。不穏な響きですが、コード進行の中でうまく使うと絶大な効果を発揮します。

一見ややこしいコードですが、マイナーコードの第五音に「半音4つ(長三度)」の音程を加えた形でもあります。

半音3つ(短三度)+半音4つ(長三度)+半音4つ(長三度)

6(シックス)

シックスは、メジャーコードに「長六度」の音を加えたもの。6度の雰囲気は少し哀愁を感じるサウンドになりますね(※個人的な感想です)。

メジャーコードの第五音に「全音上(長二度)」の音程を加えた形でもあります。

半音4つ(長三度)+半音3つ(短三度)+半音2つ(長二度)

m6(マイナーシックス)

マイナーシックスは、シックスのマイナーバージョンです。

マイナーコードの第五音に「全音上(長二度)」の音程を加えた形でもあります。

半音3つ(短三度)+半音4つ(長三度)+半音2つ(長二度)

4.ポップスではあまり登場しない四和音(★★☆☆☆)

最後に紹介する四和音ですが、登場頻度はかなり低いです。

  • aug7(オーグメントセブンス)
  • aug△7(オーグメントメジャーセブンス)

JAZZ的な楽曲で見かけることはありますが、ポップスでの使用頻度はかなり少ないと思います。

使いこなせるのは中級から上級者レベルになるため、現時点では参考程度にとどめておくとよいでしょう。

aug7(オーグメントセブンス)

オーグメントセブンスは、オーグメントに「短七度」の音を加えたもの。セブンスの代用として使えますが、クセが強い響きがなので使用頻度は少なめです。

オーグメントの増五度に「全音上(長二度)」の音程を加えた形でもあります。

半音4つ(長三度)+半音3つ(短三度)+半音2つ(長二度)

aug△7(オーグメントメジャーセブンス)

オーグメントメジャーセブンスは、オーグメントに「長七度」の音を加えたもの。こちらもセブンスの代用として使われることが多いですが、響きがかなり特徴的なので上級者向けの和音だと思います。

オーグメントの増五度に「半音3つ(短三度)」の音程を加えた形でもあります。

半音4つ(長三度)+半音3つ(短三度)+半音3つ(短三度)

5.四和音の表記と読み方

三和音同様、四和音の表記にはかなりの個人差があります。惑わされないように一覧にまとめたのでご覧ください。

当サイトで使用する表記は赤字にしています。

四和音読み表記
メジャーセブンス△7・M7・maj7
セブンス7
マイナーセブンスm7・ー7・min7
マイナーセブンス・フラットファイブm7(b5)・ー7(b5)・φ
ディミニッシュセブンスdim7・○7
セブンスサスフォー7(sus4)
マイナーメジャーセブンスm△7・mM7・mmaj7
シックス6
マイナーシックスm6
オーグメントセブンスaug7・+7
オーグメントメジャーセブンスaug△7・△7#5・△7+5
※当サイトでは赤字の表記で掲載していきます。

まとめ

かなりボリューミーな内容になりましたが、最初は「★★★★★」「★★★★☆」の6つの和音がわかれば十分です。登場頻度が多いため、楽曲を弾いていくうちにだんだん理解が進んでいくでしょう。

  • △7(メジャーセブンス)
  • 7(セブンス)
  • m7(マイナーセブンス)
  • m7(b5)(マイナーセブンス・フラットファイブ)
  • dim7(ディミニッシュセブンス)
  • 7(sus4)(セブンスサスフォー)

コードの理解が曖昧になったら、前回解説した三和音の記事とセットで復習してください!

この記事のポイント

  • 四和音の主役と引き立て役を中心に覚えよう!
  • 四和音も基本的に「長三度」「短三度」の組み合わせ。それぞれの組み合わせを押さえよう!
  • 登場頻度が少ない四和音は登場してから覚えれば大丈夫!

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