この記事では音符の読み方について解説していきます。
音符の読み方とひとことでいっても、2つの視点から読んでいく必要があります。
- 音の高さ
- タイミングと長さ=リズム
まずは「音の高さ」の読み方について理解を深めていきましょう!
1.音の高さの読み方
まずは鍵盤と譜表上の音を一致させていきましょう。下記をご覧ください。
ピアノは88鍵のフル鍵盤ですが、キーボードにはいろいろな鍵盤数のものがあります。特に多いのは「76鍵」「61鍵盤」です。鍵盤数が変わっても「真ん中のド」を見つけられるようにしておきましょう。
楽譜上のドの位置を見ると、真ん中のド(C4)を中心に上下対象になっていることがわかります。この法則を覚えておくと、ヘ音記号の読み方がわからなくなったときでも安心です。
音の高さを示す表記|国際式とYAMAHA式
上記にある「C1〜C8」というのは音の高さを表す際に使われる表記です。覚える必要はありませんが、ポップスのキーボードではこの表記に触れる機会が多いため敢えて記載しています。
真ん中のドをC3とするのがヤマハ式、C4とするのが国際式です。国内ではヤマハ式が主流ですが、当サイトでは使用する教材の兼ね合いから国際式で表記します。
2.線の音と間の音
譜表上の音符は、必ず「線の上」か「線の間」のいずれかに表記されます。
音の高さを読むためには、自分が読みやすいと感じる基準の音を持つことが有効です。ただし、読みやすさには個人差があるため、自分が読みやすい方法を探っていきましょう。
ヒントになる考え方として、線の音か間の音についてお伝えします。
線(せん)の音
上記のように、真ん中のドから一つ飛ばしで【ド・ミ・ソ・シ・レ・ファ・ラ】と並んでいます。
線の上の音が読みやすい人はこちらを覚えてみましょう。
間(かん)の音
間の音は、五線のひとつ下のレの音から見ると、【レ・ファ・ラ・ド・ミ・ソ・シ】と並んでいます。
こちらは間の音が読みやすいという人向けです。
僕はこっちが読みやすいです。
覚え方のコツ
線の音と間の音をそれぞれ紹介しましたが、一度に全て覚えるより、自分が覚えやすい方どちらかひとつを中心に覚えるとよいでしょう。
例えば、僕は間の音の方が覚えやすかったので、【レ・ファ・ラ・ド・ミ・ソ・シ】を基準に楽譜を読むようになりました。読譜する際の基準となる音が増えたおかげで、隣接する音が探しやすくなり読譜のスピードが上がった経験があります。
ぜひやってみてください!
3.調号と臨時記号
音の高さを読む際に、もうひとつ考慮しないといけないのが「調号」です。
調号とは、楽譜上で特定の音を半音高くしたり、低くしたりする記号のことです。楽譜の冒頭に記載されることが多く、#や♭の数でどの「調(キー)」で演奏されるかがわかります。
下の図を見比べてみましょう。
調号の記載がないと、楽譜が複雑になってしまいますね。こういった煩雑さをできるだけわかりやすくするために調号が用いられます。
調(キー)とは
調とは、楽曲が特定の音からはじまる「メジャースケール(長音階)」か「マイナースケール(短音階)」に基づいている状態のこと。
メジャースケールとは、いわば「ドレミファソラシド」という音の並びのことです。この起点になる音が変えて12種類の「ドレミファソラシド」に聞こえるスケール(音階)ができます。これが調です。
簡単にするなら「どのドレミファソラシドの並びを使って楽曲ができているか」を示しているのが調というわけですね!
臨時記号の注意点
臨時記号とは、曲中に音の高さを変化させるために使われる記号のこと。旋律や和音など、音楽の演奏から作曲において欠かせないものです。
臨時記号にはいくつかルールがありますが、まず下記3点を押させておきましょう。
臨時記号のルール
- ナチュラルは調号を無効にする
- 臨時記号はその小節内まで有効
- 高さが異なる同じ音には臨時記号が適用されない
踏まえて下の図をご覧ください。
記載が多くわかりづらいかもしれませんが、先述のポイント3点がどのように当てはまっているかチェックしてみてください。
まとめ
読譜スピードを上げるには、読む回数を増やすことに尽きます!
ちなみに、市販されている読譜の練習本ははっきりいっておすすめしません。理由はおもしろくないからです。
個人的なおすすめは、好きな曲のメロディーを弾くことです。市販の歌本には、メロディーと歌詞・コードがセットで記載されています。好きな曲のメロディーを弾けた方が楽しいですし、コードと一緒に演奏することもできますね。
楽譜が読めなくてもある程度演奏できるようにはなりますが、読譜ができたほうがより演奏の世界は広がっていきます(経験談)。無理のない範囲で、できるところから取り組んでいきましょう!