導入・基礎知識

導入・基礎知識

02.音階(スケール)は曲の土台!その構造と調(キー)との関係を理解しよう

この記事は約 5 分で読めます。

この記事では音階(スケール)と調(キー)について詳しく解説していきます。

音階と調を理解するためには、音程の知識が必要不可欠!下記記事をまだ読んでない方は先に読んでおくことをオススメします。

この記事のポイント

  • 音階(スケール)の基本と構造が理解できる
  • 音階と調の関係が理解できる
  • 調号の読み方や考え方がわかる

1.音階(スケール)とは?

スケール(音階)とは、「起点となる音から一定の規則性で音を並べていったもの」です。この「規則性」によってスケールの名前が変わります。

スケール(音階)にはさまざまな種類がありますが、まずはじめに「メジャースケール(長音階)」を理解しましょう。

詳しく解説していきますね!

スケール(音階)の呼び方について

「音階」も「スケール」も同じものです。ポップスで基本的に英語名の「スケール」を使用するため、当サイトでは今後「スケール」という言葉を用いて解説していきます。

「メジャースケール」が最も基本のスケール

「メジャースケール(Major Scale)」は、和名で「長音階」と呼びます。

メジャースケールとは、みなさんにとってもっとも馴染みのある「ドレミファソラシド」のこと。この音の並びが、すべてのスケールの基本になります。

なぜなら、世の中の楽曲の大半はこのメジャースケールによって作られているからです。メジャースケールがわかれば世の中のポップスの大半が理解できるということですね!

メジャースケール(長音階)に加えてマイナースケール(短音階)もありますが、説明が複雑になるため別の機会に解説します。

メジャースケールの音の並び

メジャースケールは、明るく安定感のあるスケールです。起点となる音から下記の音程で順に音が並んでいます。

「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」

鍵盤に当てはめると下記のような並びになります。

ドの音=Cの音を起点にしていることから、「Cメジャースケール」という名前になります。

1オクターブは12の音が存在しているので、起点となる音を変えて【全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音】で並べていくと、12種類のメジャースケールができるというわけですね。

また、スケールとは基本的には1オクターブ以内で音の並びが説明されますが、オクターブを超えてもその並びは同じです。

2、12種類のメジャースケール

ここでは12種類のメジャースケールについて見ていきましょう。

それぞれの音の並び、黒鍵の位置や黒鍵の数などを見ながら、スケールの雰囲気を感じてみてください。

C Major Scale

F Major Scale

Bb Major Scale

Eb Major Scale

Ab Major Scale

Db Major Scale

Gb(F#) Major Scale

B Major Scale

E Major Scale

A Major Scale

D Major Scale

G Major Scale

3、調(キー)

「調(キー)」とは、楽曲が特定のメジャースケールに基づいている状態を指します。「どのメジャースケールが楽曲の土台になっているかを示すもの」と考えておきましょう。

キー(調)の呼び方について

ポップスでは「キー」という言葉を用いることが多いため、当サイトでも基本的に「キー」を用いて説明していきます。

さて、先ほどの12種類のメジャースケールを聞いてみてどんな風に感じましたか?

起点にする音を変えたことで、同じようで少し雰囲気が違って感じたかと思います。この雰囲気の違いこそ、まさに調の特徴になります。

https://keys-met.com/wp-content/uploads/2024/03/maebayoshiaki2-2-300x300.jpeg
まえば

カラオケで自分の声の高さに合わなくて、曲のキーを上げ下げした経験はありませんか?キーを上げると曲が明るく、下げると曲が暗く感じたりしたことがあると思います。

これぞまさにキーの変更。専門用語で「移調(いちょう)」とも呼びます。

キーは歌い手や楽器の対応音域に合わせて選ぶものでもあり、同時に楽曲の雰囲気そのものを決める大きな良いそともいえます。

調号

調号とは、楽曲のキーを楽譜上で示す際に用いられる記号です。

C以外のキーでは必ず黒鍵を使うことになりますが、黒鍵の使用すべてを臨時記号で記譜しようとすると読みにくい譜面になってしまいます。

そんな時、調号でまとめるとスッキリ読みやすくなります。

楽譜上でキーを確認する際には、冒頭の調号をチェックするようにしましょう!

五度圏

キーについて理解が進んだところで、12のキーが把握しやすくなるもうひとつの考え方をお伝えします。

下記の図をご覧ください。

クリックすると大きい画像がでます。

この図は五度圏(ごどけん)と呼ばれ、12のキーを完全五度の規則性で並べたものです。

時計回りに完全五度上のキーが順に並び、#がひとつずつ増えていきます。反時計回りは完全五度下のキーが順に並び、♭がひとつずつ増えていきます。

#で記載されているキーの「#キー」、♭で記載されているキーの「♭キー」と読んだりします。

※調号の数が6つずつの「Gb(F#)キー」に関しては、記譜する人の解釈や好みが反映されることが多いです(個人的にはF#派です笑)。

この規則性でキーを並べると、調号の増え方がわかりやすくなりますね。この図は印刷しておいて、常に見えるようにしておくことがオススメです!

調号の覚え方

調号からキーを導きだす方法はいろいろありますが、このサイトでは初心者向けのシンプルなものを紹介します。

五度圏の図とセットで覚えておくとより理解が深まりますよ!

調号なしはKey=C

もはや説明不要ですね!

シャープ系:一番右のシャープの半音上の音がキーになる

#が3つの場合、一番右の#は「ソ#」を指しているため、半音上の「ラ=A」がキーになります。

フラット系:右から2番目の♭がキーになる

♭が3つの場合、右から2番目の♭は「ミ♭」を指しているため、キーはEbになります。

⇒♭がひとつしかない「F」は覚えてしまいましょう!

まとめ

スケール(音階)とキー(調)について解説してきました。

いきなり12キーすべてを覚える必要はありません。演奏したい曲ごとにキーのスケールやコードを覚えていくと次第にキーに対する考え方や調性の感覚が備わっていきます。

最初のうちはC・F・Gといった、調号が少ない楽曲から練習していくと感覚がつかみやすいです。

この記事のまとめ

  • スケール(音階)とば、起点となる音からある規則性で音を並べていったもの。その規則性でスケール名が変わる。
  • ポップスで最も使われるのはメジャースケール(ドレミファソラシ)である。
  • キー(調)とはどのメジャースケールが楽曲の土台になっているを示すもの。
  • キーは歌い手や楽器の対応音域に合わせて選ぶものでもあるが、楽曲の雰囲気そのものを決めるもの。
  • キーを覚える際には、五度圏を使って覚えよう。

導入・基礎知識

会員ログイン

TOP