この記事では、拍子や拍、音符の長さやタイミングを理解するための基本的な考え方について解説していきます。
あくまで「楽譜上のリズムの読み方」ではありますが、リズムの理解はリズム感の向上に欠かせないスキルなので、しっかり理解していきましょう!
「音の高さは読めるけど、楽譜上のリズムがなかなか読めるようにならない」という方はぜひこの記事で理解を深めてください。
※音符の高さの読み方については下記記事をご覧ください。
1.音符の長さの種類
まずは音符の長さの復習です。下記記事でも解説していますが、音符の種類と長さを一致させましょう。
1拍=4分音符に対して、どれくらいの長さになるのかがポイントです。
ここでは、1拍=4分音符に対してそれぞれの音がどれくらいの長さになるのかがイメージできれば十分です。付点音符が難しく感じる場合はスルーしてかまいません。
2.4分音符と8分音符
まずは、4分音符と8分音符の音の長さとタイミングを掴んでいきましょう。下記で説明する内容が難しかった方は動画の解説も参考にしてください。
最初に実践してほしいことは「声に出してリズムを歌う」ということです。歌うことはリズムをつかむために必要不可欠。手を叩くなどのやり方もありますが、まず声に出すことからはじめてみましょう。
下記の音符の読み方を基本として、これから紹介する2つのワークを実践してみてください。「ウン」や「ン」は無理に発声しなくても大丈夫です。音符の長さとタイミングを意識しましょう。
音符の歌い方
- 4分音符=ター
- 4分休符=ウン
- 8分音符=タ
- 8分休符=ン
リズムトレーニングワーク①
ひとつめのワークです。下記のリズム譜をメトロノーム(♩=80〜120)を使って、発声してみてください。テンポを意識して実践することで、より正確なリズムの感覚を掴むことができます。
いかがでしょうか?ここはまだ簡単ですね。
リズムトレーニングワーク②
では、次は8分音符を追加したワークです。同じようにメトロノームとセットで発声していきましょう。
8分音符や8分休符が出てきて少し複雑に感じたかもしれませんが、これをテンポ80〜120くらいで楽にできるのが理想です。
3.タイの読み方
楽譜上には、音符と音符をつなげる「タイ」の表記が頻出します。同時にリズムがわからなくなるという声をたくさん聞きます。
まずは下の楽譜をご覧ください。
できましたか?
初見でリズムが歌えた人はこの回はクリアです!先に進みましょう。難しかった人やわからなかった人はこの先の解説をご覧ください。
ヒント①:休符に変えてみる
タイが含まれたリズムが読みづらい場合は、一度タイがかかった後の音を休符として考えてみるといいでしょう。
一気にリズムが読みやすくなりましたね!
リズムが読めないときは、今の自分が理解できるレベルまでかみくだくことが大切です。今読めなくても大丈夫!回数を重ねていくうちにだんだんと読めるようになっていきますよ。
ヒント②:声に出して歌ってみる
先ほどの8分音符で解説したやり方を使ってみましょう。タイで音を繋げる前はこちら。
タイで音符をつなげた後はこちら。
タイで音符が繋がったということは音符の長さが変わったとということ。音符が伸びた分を「ァ」もしくは「ー」で伸ばして歌ってみましょう。
何度か繰り返してこのリズムを理解できるまでやってみてください!
4.16分音符の読み方
16分音符になるとリズムが急に細かくなるので、飛躍的に難易度があがります。16分音符になってもリズムを歌うことは変わりません。下記に1拍に当てはめられる16分音符のパターンを並べてみました。
多すぎますよね笑。
もちろん、これらは一例ですし覚えようとする必要はありません。演奏をしていくなかで自然に登場するものなので、都度対応できるように読み方や考え方を理解しておくことだ大切です。
基本的な考え方は、4分音符や8分音符と同様です。単純に音符の長さが半分になっただけなので、「ター」「ウン」「タ」「ン」を発声を基本として感覚を掴んでいきましょう。
リズムトレーニングワーク①
ひとつめのワークは2種類のパターンを用意しました。それぞれを歌ってみましょう。
できましたか?
16分音符も8分音符と同様、指を上下に振りながらやってみると感覚が掴みやすいと思います。
16分音符は音符が細かくなったものですが、テンポを落とせば4分音符や8分音符の感覚で理解することができます。わからなくなったらこの感覚を思い出して下さい。
リズムトレーニングワーク②
では、最後に16分音符とタイを組み合せリズムを紹介していきます。
こちらも8分音符のタイで解説したやり方でやってみましょう。
タイで伸ばした音符を休符に変えてみたらできそうですよね?
タイを戻して再度トライしてみてください!
まとめ
楽譜における基本的なリズムの読み方について解説してきました。
ここまでのことを理解して楽に読めるようになれば、さまざまな楽譜に自力で対応できるようになります。
記事内で使用した楽譜をPDFにまとめましたので、下記からダウンロードして自己学習に活用してくださいね!